受付時間を変更した、定休日を増やした、年末年始やお盆の休業日も社内では決まっている。
それにもかかわらず、会社サイトのフッターやアクセス案内には以前の営業時間・定休日がそのまま残っている、というケースは少なくありません。
サイトを訪れる人は、社内の共有事項を知りません。画面に表示されている時間だけを見て、電話をかけるか、来店するか、問い合わせるかを判断します。
店舗を構える会社に限らず、電話受付の時間だけを公開している小規模な会社でも同じことが起こります。
本記事では、営業時間・定休日の表記が古いままだと何が起きるのか、通常の改定と臨時の変更をどう分けて直すのか、サイト以外にどこを揃えるべきかを、実務の手順に沿って整理します。
結論|正本を一つ決め、通常と臨時を分けて揃える
営業時間・定休日の表記を正しく保つために必要なのは、デザインの改修ではありません。
社内で「いまの営業時間はこれ」という正本を一つ決め、それをサイト内外の掲載場所へ同じ内容で反映することです。
押さえておきたいのは次の3点です。第一に、通常の営業時間の改定と、祝日や年末年始などの臨時の変更を分けて扱うこと。第二に、正本を先に文章で決めてから画面へ反映すること。第三に、サイトだけでなく、地図サービスや自動返信メールなど人の目に触れる場所も同じ内容に揃えることです。
古い営業時間が残ると起きること
営業時間や定休日は短い数字の並びに見えるため、文章の更新より後回しにされがちです。しかし読み手にとっては、「いま電話してよいか」「今日行けるか」を決めるための判断材料です。
公開されている時間は、そのまま現在の受付時間として読まれます。
現場でよく見られるのは、次のような状態です。
- 平日の終了時刻を早めたのに、トップページとフッターだけ旧時間が残っている
- 定休日を土曜から水曜に変えたのに、アクセスページだけ旧表記のまま
- 電話受付と窓口の時間が異なるのに、サイトには一つの時間しか書かれていない
- 年末年始の休業は社内で共有済みだが、サイトと地図の表示は通常営業のまま
こうした状態が続くと、営業時間外に電話が入る、定休日に来店される、受付終了後にフォームの問い合わせだけが届く、といった行き違いが起きやすくなります。
経営者としては「時間は変えた」つもりでも、サイトを見た人だけが旧時間で連絡してくる、という形で表面化することがよくあります。
住所や電話番号の変更は「連絡先そのもの」の更新ですが、営業時間・定休日は「いつつながるか、いつ開いているか」という時間の約束です。
運用は現場で変わる一方、画面の表記だけが取り残されやすい点に特徴があります。
直す前に「通常の改定」と「臨時の変更」を分ける
修正に取りかかる前に、今回の変更がこれから継続する通常の営業時間なのか、一定期間だけの臨時の変更なのかを切り分けます。両者は直し方が異なります。
| 種類 | 先に決めること | 直し方の方向性 |
|---|---|---|
| 通常の改定 | 新しい平日・土日の時間と定休日 | いつも掲載している表記を差し替える |
| 臨時の変更 | 対象日・期間と、その間の扱い | 通常の表記は残し、期間付きの案内を追加する |
| 電話と窓口で時間が違う | どちらを何の時間として書くか | 「電話受付」「来店」などラベルを分けて書く |
臨時の変更で特に注意したいのが、通常の欄を臨時の時間で上書きしてしまうことです。
また、「平日9時〜18時」とだけ書かれていると、店舗の営業時間なのか、電話受付の時間なのか、予約枠なのかが読み手には判断できない場合があります。
昼休み、曜日ごとの違い、祝日の扱い、完全予約制かどうかも、社内では当たり前でも画面には書かれていないことが多い項目です。
用途が異なるなら、正本の段階でラベルを分けておくと、サイトへ反映する際に迷いが減ります。
揃えるべき場所はサイトの中と外にある
新しい時間をサイトの一か所に書けば完了、とは限りません。同じ営業時間が複数の場所に掲載されていることが多く、一か所だけ直してほかが古いままだと、読み手はどれが正しいのか判断できなくなります。
主な掲載場所は次のとおりです。
- サイト内
-
トップページの案内、フッター、会社概要・アクセスページ、問い合わせ・予約フォームの周辺、埋め込み地図の周囲など。ページ下部に小さな文字で残っている表記は見落としやすい箇所です。
- サイト外
-
Googleビジネスプロフィールなどの地図・検索サービス、SNSのプロフィール欄、ポータルサイトの掲載情報など。検索結果や地図では、サイトより先に営業時間が目に入ることがあります。
- 社外向けの案内物
-
問い合わせフォームの自動返信メール、メール署名、名刺やチラシなどの印刷物。更新の担当が分かれていることが多く、変更が伝わりにくい場所です。
サイトに構造化データ(検索エンジン向けに営業時間などを記述したコード)を設定している場合は、画面の表示と同じ内容に揃えておく必要があります。
営業時間・定休日を揃える手順
作業は大きく3つの段階に分けると進めやすくなります。
社内で「現在の営業時間・定休日はこれ」と文章で残します。電話受付と来店で時間が異なる場合は、両方をラベル付きで記載します。共有メモやチャットでも構いません。
先に言葉として確定していれば、画面への反映は単純な作業になります。
トップ、フッター、アクセスページ、問い合わせ周辺を中心に、正本と異なる表記が残っていないかを確認し、修正します。構造化データがある場合は、表示と同じ内容に更新します。
Googleビジネスプロフィールなど、検索や地図から営業時間が見られる場所が正本と一致しているかを確認します。
臨時の変更であれば、通常の営業時間は消さず、特別営業時間の設定やお知らせ機能など、期間を区切って示せる方法を使うと戻し忘れを防ぎやすくなります。
最初から完璧な洗い出しを目指す必要はありません。「サイトにはこう書いてあった」と問い合わせを受けた場所が一つ分かれば、そこから着手できます。
見直しで気をつけたい点
一度揃えても、次の変更時に同じずれが起きることがあります。運用面で次の点を意識しておくと、再発を抑えられます。
- 臨時の案内を出したら、終了日を過ぎたあとに外す・戻す担当者を一人決めておく
- サイトと地図サービスで更新担当が異なる場合は、変更の連絡経路を決めておく
- 画像の中に営業時間を書き込んだバナーやチラシ画像は、テキスト検索で見つからないため個別に確認する
特に画像内の表記は見落とされやすく、テキストを全て直したあとも古い時間が残り続ける原因になります。
よくある質問
営業時間・定休日の更新について、事業者の方から寄せられやすい疑問をまとめました。
まとめ
営業時間と定休日は短い表記であるがゆえに、住所や電話番号よりも更新が後回しになりやすい情報です。しかし訪問者にとっての判断材料は社内の決定事項ではなく、いま画面に表示されている時間です。
通常と臨時を分け、正本を一つ決めてから、サイト内外の掲載場所を順に揃える。この流れを押さえておけば、「変えたつもりなのに古い時間が残っている」状態は着実に減らせます。
次に営業時間を変更する予定がある場合は、変更日と同じタイミングでサイトと地図サービスの表示を並べて確認することから始めてみてください。
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