会社案内のPDFをサイトからダウンロードできるようにしている、あるいはメールに添付して送っている会社は多いと思います。
ところが中身を開いてみると、住所や電話番号、役員名、事業内容が移転や体制変更の前のまま、というケースは珍しくありません。
会社概要ページを更新しても、PDFの中身は自動では変わりません。
この記事では、会社案内のPDFが古いまま残ることで起きる問題と、差し替えの進め方、再発を防ぐための「正本」の決め方を整理します。
結論|会社案内PDFは「ファイル」と「配布場所」をセットで直す
会社案内のPDFが古いと気づいたとき、最初に取り組むべきはデザインの刷新ではありません。
記載内容を現在の事実に合わせることと、古い版が届いてしまう場所を止めることの二つです。
新しいPDFを1つ作っても、古いファイルへのリンクや添付が残っていれば、受け取った人はどちらが正しいのか判断できません。「正しい版を用意する」「古い版の配布を止める」「今後の正本を決める」の3点をまとめて進めることで、同じずれが繰り返されにくくなります。
古いPDFを放置すると起きること
PDFの会社案内は、紙のパンフレットに近い扱いを受けます。一度相手の手元に渡ると、自社がサイトを更新しても、相手のフォルダやメール履歴の中には古い版がそのまま残ります。
サイト上にダウンロードボタンがある限り、古い資料が「現在の正式な資料」として渡され続けることになります。
現場でよく見られるのは、次のようなケースです。
- 移転後、会社概要ページの住所は直したが、PDFには旧住所が残っている
- 役員が交代したのに、表紙のあいさつや組織図が以前のまま
- 事業内容を見直したのに、サービス一覧の記載が変わっていない
- 電話番号を変更したのに、PDFだけ旧番号が載っている
問題は「資料の見た目が古い」ことにとどまりません。読み手はPDFに書かれた連絡先や事業内容を、現在の事実として受け取ります。
つながらない番号に電話をかける、存在しない部署に問い合わせる、現在は扱っていないサービスを前提に商談が進むといった行き違いは、ファイルが配られ続ける限り起こり得ます。
社内では「会社情報はサイトに載せているから十分」と考えていても、取引先ではダウンロードしたPDFだけを社内で共有している、ということもあります。
Webページの更新は済んでいても、配布用ファイルの更新は済んでいない。このずれが、情報の食い違いを生みます。
Webページであれば、画面を開けば修正箇所に気づきやすく、その場で直せます。一方でPDFは、元データを編集してファイルを差し替えるという別の作業が必要です。元データが見つからない、誰が管理しているかわからないといった理由で、更新が後回しになりやすい点にも注意が必要です。
古いPDFが残りやすい場所と対処の方向
同じ会社案内でも、版が複数の場所に分かれて残っていることがよくあります。
1か所を直しても、別の経路から古いPDFが届いてしまうため、まずは配布している場所を洗い出すことが大切です。
| 残りやすい場所 | 起きやすいずれ | 対処の方向 |
|---|---|---|
| 会社サイトのダウンロードリンク | 古いファイルがそのまま開ける | ファイルの差し替え、またはリンクの取り下げ |
| メール署名・定型文の添付 | 送るたびに旧版が届く | 添付ファイルの差し替え、ダウンロードリンクへの切り替え |
| 共有フォルダ・クラウドストレージ | 旧版と新版が並んで残る | 旧版を別フォルダへ退避し、正本を明示する |
| 印刷済みの在庫 | 手元の冊子が以前の内容のまま | 在庫の扱いを決め、配布を止めるかを判断する |
優先すべきは、完成度の高いパンフレットを作り直すことではありません。いま実際に相手へ渡している版はどれかを把握することです。
会社案内PDFを差し替える手順
作業を一度に抱え込むと、途中で止まりやすくなります。次の順番で、1つずつ進めることをおすすめします。
サイトからダウンロードできる会社案内を実際に開き、住所・電話番号・役員名・事業内容が現在の事実と一致しているかを確認します。
サイトのリンク、メールの定型添付、共有フォルダ、印刷在庫など、古い版が届く可能性のある場所を書き出します。
正しい住所・電話番号・役員名・事業の要点を一覧にします。自社で編集できない場合は、古いPDFのファイル名またはダウンロードURLとあわせて、更新を担当する方や制作会社に渡します。
依頼内容は「記載が古いため、現在の内容に合わせて差し替えてほしい」「差し替えまでは配布を止めてほしい」といった形で十分です。
修正版を用意したら、洗い出した場所ごとに差し替えます。すぐに修正版を用意できない場合は、ダウンロードリンクや添付を一時的に外すだけでも、誤った情報が広がるのを防げます。
デザインの全面刷新は、この作業が終わってからでも遅くありません。まずは事実と合っていない情報の配布を止めることを優先しましょう。
再発を防ぐ|正本を一つ決めておく
一度差し替えても、次に移転や役員交代があれば、同じことが起こり得ます。こうした変更の時期は業務が立て込みやすく、案内資料の更新まで手が回りにくいものです。
そこで、次の更新に備えて「正本」を一つ決めておくことをおすすめします。
決めておきたいのは、次の3点です。
- 正本のファイル
-
現在正しい会社案内がどのファイルか、ファイル名と保存場所を明確にします。
- 配布してよい経路
-
サイト、メール、紙のうち、どこから配布してよいかを決めます。
- 更新の確認担当
-
会社情報が変わったときに、誰が差し替えを確認するかを決めます。
ルールは長いものである必要はありません。「正本はここだけ。ほかは配布しない」と決めておくだけでも、古い版は残りにくくなります。
会社案内PDFを扱ううえでの注意点
差し替えを進めるうえで、次の点に気をつけておくと安心です。
- 「近いうちにリニューアルするから」と古い版を配布し続けると、その間も誤った情報が届き続けます
- 保管しておくことと、配布してよいことは別です。旧版を残す場合は、配布経路から外したうえで保管します
- 新旧のファイル名が似ていると取り違えが起きやすいため、正本とわかる名前にしておきます
- 印刷在庫を処分するかどうかは、記載内容のずれの大きさと今後の配布予定をふまえて判断します
よくある質問
会社案内PDFの差し替えについて、よく寄せられる疑問をまとめました。
まとめ
会社案内のPDFが古いままだと、受け取った人には現在の会社とは異なる情報が伝わってしまいます。
対処の基本は、デザインの刷新より先に、正しい版を用意し、古い版が届く場所を止めることです。そのうえで正本を一つ決めておけば、同じずれは繰り返されにくくなります。
まずは、サイトからダウンロードできる会社案内を一度開き、住所・電話番号・役員名・事業内容が現在の情報と一致しているかを確認してみてください。
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