会社名で検索しても、自社のホームページが見当たらない。URLを直接入力すれば問題なく開く。それなのに、取引先や応募者から「検索しても出てこない」と言われてしまう。
小規模事業者の現場では、よくいただくご相談です。
この場面では、SEO会社との契約やサイトの作り直しへ一気に話が進みがちです。その前に必要なのは、状況の切り分けです。検索結果にそもそも登録されていないのか、登録はされているが順位が低いのか。
この二つが混ざったままだと、今日何を見ればよいかが決まりません。
本記事では、会社サイトが検索に出ないと感じたときに当日中に確認できることと、管理権限が社内にない場合の進め方を整理します。
「URLを打てば開くのに、検索では見つけにくい」という状態に絞った内容です。
結論|最初に切り分けるのは「未登録」か「順位が低い」か
検索に出ないと感じたとき、先に確認したいのは広告出稿や作り直しの是非ではありません。次の三点です。
- 会社名での検索、およびsite検索で、自社のURLが表示されるか
- Google Search Consoleにログインできるか、管理者は誰か
- 自分で触ってよい確認と、触らない方がよい設定の境界はどこか
この三点をメモに残すだけで、次に相談する相手と依頼内容が定まります。逆に、ここが曖昧なまま見積もりを取ると、必要のない施策まで含んだ提案を比較することになります。
今日のゴールは原因を直すことではなく、どこまで分かったかを言葉にしておくことです。
「検索に出ない」には二つの状態が混ざっている
ホームページが開けることと、検索結果に載っていることは別の話です。見え方は同じでも、中身は次のように分かれます。
- インデックス未登録
-
Googleがそのページを検索結果の対象として持っていない状態。どれだけ検索語を変えても表示されません。
- インデックス済みだが順位が低い
-
登録はされていて、検索結果の下の方に埋もれている状態。利用者からは「出てこない」と同じに見えます。
ご相談のきっかけとして多いのは、次のような場面です。
名刺の会社名で検索すると、口コミサイトや同名の別会社が先に並ぶ。新しく公開したページが数日経っても表示されない。前任者が見ていたSearch Consoleに、今は社内の誰もログインできない。
外から見ればどれも「検索に出てこない会社」に映ります。打つ手はそれぞれ違います。だからこそ、最初の切り分けが効いてきます。
ドメインやサーバーの契約が切れてページ自体が開かない場合は、別の問題として扱います。本記事で扱うのは、URLを入力すれば表示される状態に限定しています。
今日確認する三つの手順
確認する順番を決めておくと、同じ検索を何度も繰り返さずに済みます。site検索、Search Console、設定ファイルの順に見ていきます。
site検索で掲載の有無を確かめる
検索窓に、次の形式で自社のドメインを入力します。
site:example.co.jp
トップページや主要ページのURLが並べば、登録自体は済んでいます。一件も表示されなければ未登録に近い状態です。
会社名だけの検索と結果が食い違うこともあるため、両方を試し、画面を保存しておきます。
Search Consoleにログインできるか確かめる
ログインできる場合は、URL検査の機能で対象ページの登録状況を確認します。
ログインできない場合は、どのGoogleアカウントで登録されているか、前任者や制作会社が管理していないかを洗い出すところまでで十分です。
設定ファイルには手を付けない
robots.txtやnoindexの記述、サイトマップの中身は、その場で書き換えないでください。見よう見まねの修正は、状況をさらに悪化させます。
確認できたことと判断がつかないことを分けて記録し、そこで一旦止めます。
三つの確認で得られるものを整理すると、次のようになります。
| 今日見ること | 分かること |
|---|---|
| site検索の結果 | 未登録に近いのか、載っているが見つけにくいのか |
| Search Consoleの権限 | 自社で確認できるのか、誰に聞けばよいのか |
| 設定ファイルの扱い | 確認までで止めるのか、メモを作って依頼するのか |
検索に出ない主な原因と、対処の目安
原因の候補は一つではありません。代表的なものを、症状の見え方とあわせて並べます。自社で断定する必要はなく、当てはまりそうなものに見当をつけておけば十分です。
| 原因 | 症状の見え方 | 対処の方向 |
|---|---|---|
| 公開直後でクロールが済んでいない | 公開から数日から数週間のページだけ出ない | 一定期間待つ、または登録をリクエストする |
| noindexの設定が残っている | 制作時のテスト設定がそのまま公開されている | 制作会社に設定内容を確認する |
| robots.txtでブロックしている | サイト全体がsite検索に出ない | サーバーの管理担当に確認する |
| httpとhttpsが混在している | 別々のURLとして扱われている | 常時SSL化とリダイレクトを見直す |
| 会社名での競合が強い | site検索では出るが、社名検索では下位 | 会社概要ページやタイトルを整える |
| Search Consoleの権限が旧担当のまま | そもそも状況を確認できない | 権限の所在を特定する |
公開したばかりのページが表示されるまでには時間がかかります。数日で反映されることもあれば、数週間かかることもあります。
公開翌日に出ないという理由だけで、設定の不具合と判断するのは早計です。
社名検索で下位に沈んでいるだけの場合、必要なのは技術的な修正よりも、会社概要やサービスページの情報量を整えることです。打つ手は原因ごとに変わります。
権限がないときは、契約の前に短いメモを渡す
Search Consoleにログインできない。ドメインの所有権確認の方法が分からない。以前の制作会社と連絡が取れない。こうした状態では、自分で設定を触らない判断が有効に働きます。
放置するという意味ではなく、年間契約や作り直しの見積もりに進む前に、現状を短いメモにまとめて渡すという進め方です。
- いつ、誰から「検索に出てこない」と言われたか
- 会社名での検索と、site検索の結果(スクリーンショット)
- URLを直接入力したときに表示されるかどうか
- Search Consoleにログインできるか、管理者の心当たり
- 公開日が分かるページがあれば、そのURL
渡す先の候補は、サイトの制作や運用を委託している会社、Search Consoleの権限を持っている人、ドメインとサーバーの名義を把握している人です。
確認できたことと、確認できなかったことを分けて書いておくと、相手の初動が早くなります。
この段階で注意したい点も、あわせて挙げておきます。
- 権限のない状態で、サーバー上の設定ファイルを書き換えない
- 検索に出ないという理由だけで、年間契約のSEO施策を即決しない
- サイト全体のリニューアルと、インデックスの問題を同じ話にしない
- 順位を保証すると説明する提案には、根拠の確認を求める
今回の確認だけを単発で依頼するのか、更新作業もあわせて任せる窓口が必要なのかは、別の判断になります。
まずは、感覚的な「出てこない」と技術的な「未登録」が混ざったまま契約の話へ進まない状態をつくることが先決です。
よくある質問
ご相談の場で繰り返し出てくる質問をまとめました。
まとめ
会社サイトが検索に出ないと感じたとき、当日中にできることは限られています。それでも、状況に名前を付けておけば、次に相談する相手と依頼内容がはっきりします。
- 「検索に出ない」には、未登録と順位の低さが混ざっている
- 確認の順番は、site検索、Search Console、設定ファイルの扱い
- ページが開かない状態や、見た目の作り直しとは切り分けて考える
- 権限がないときは、契約の判断より先に短いメモを渡す
まずは、自社ドメインのsite検索の結果を一枚保存するところから始めてみてください。状況が言語化できれば、その先の判断は驚くほど早くなります。
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