「スマホだと見づらい」と言われたら|作り直しの前に確認すること

「スマホだと見づらい」と言われたら|作り直しの前に確認すること

お客様や取引先から「スマホだと見づらい」と指摘を受けたものの、社内のパソコンで開くといつもどおりに表示される。こうしたご相談は珍しくありません。

サイトが開かない、警告が出るといった状態とは異なり、「見えてはいるが操作しづらい」という状態は、どこから手をつければよいのか判断しにくいものです。

すぐに作り直しを検討したくなりますが、現状の画面が残っていないと、相談を受けた側も確認する場所が分かりません。

本記事では、スマホ表示の不具合を指摘されたときに当日中に残しておきたい記録と、制作会社や運用担当への渡し方を整理します。CSSの修正手順ではなく、状況を正確に伝えるための準備に絞って解説します。

目次

結論|まず決めるのは作り直しではなく「今日残す3点」

スマホでの表示崩れを指摘されたとき、最初に決めるべきはリニューアルの可否ではありません。当日中に次の3点を記録することです。

  • 実機のスマートフォンで開いた画面のスクリーンショット
  • どのページで起きているか(URLまたはページ名)
  • 操作できるかどうか(メニュー、ボタン、フォーム、電話リンク)

この3点がそろっているかどうかで、相談先の初動の速さは変わります。

これらがないまま相談すると、状況の聞き取りだけで数往復が発生し、改修の範囲も費用も見積もれない状態が続きます。

今日必要なのは、不具合を直すことではありません。どのページで、どのように見づらいのかを、画像と言葉で残すことです。

スマホだけ表示が崩れる理由|PCでは気づきにくい

会社のホームページは、事務所のパソコンでは問題なく表示されることがあります。普段の確認がパソコン中心になっていると、スマートフォンでの崩れに気づく機会がそもそもありません。

指摘を受けても「どこが」という部分がつかみにくいのは、このためです。

気づくきっかけは、お客様から「文字が小さい」「横にスクロールしないと読めない」と連絡が入る、問い合わせページのボタンが押しにくいと言われる、社員が移動中に開いて気づく、といったものです。

原因としてよく挙げられるのは、次のようなものです。

レスポンシブ未対応

画面幅に応じてレイアウトが切り替わる仕組みがなく、パソコン向けの配置のまま縮小表示される状態です。制作年が古いサイトで見られます。

固定幅の指定

一部の要素に決まった横幅が指定されており、狭い画面でもその幅を保とうとして、横方向にはみ出します。

画像や表のはみ出し

後から追加した大きな画像や、列数の多い表が原因で、そのページだけ横スクロールが発生する状態です。

テーマやプラグインの競合

WordPressの更新や機能追加をきっかけに、スマートフォン表示だけが崩れることがあります。更新の前後で変化がなかったかが手がかりになります。

原因の特定は、依頼を受けた制作側の仕事です。事業者側で用語を調べて原因を絞り込む必要はありません。優先すべきは、実際に起きている画面を残すことです。

今日の手順|実機で開き、ページを特定し、操作を試す

記録の順番を決めておくと、同じ指摘を何度も聞き直さずに済みます。次の3ステップで進めてください。

STEP
実機のスマホで開き、画面を保存する

可能であれば、指摘を受けた機種に近いスマートフォンで開きます。

トップページ、会社案内、問い合わせなど、お客様が見る可能性の高いページを順に開き、文字が読めるか、横方向にはみ出していないか、画像が枠から出ていないかを確認します。

完全な診断である必要はありません。指摘された状態に近い画面が1枚残るだけで、相談は前に進みます。

STEP
発生しているページを特定する

トップページだけなのか、特定の下層ページなのかを分けます。URLが分かればそのまま控え、分からなければ「お知らせ一覧」「問い合わせフォーム」といったページ名だけでも構いません。

すべてを一度に対象にすると話が大きくなるため、指摘があった場所と、自分で同じ症状を確認できた場所を分けて記録します。

STEP
押せるかどうかを確かめる

メニューは開くか、電話番号はタップで発信できるか、送信ボタンは指が届く位置にあるかを確認します。見切れて押せないのか、押せるが見た目だけ崩れているのかで対応が変わります。

送信後に問い合わせが届くかどうかは別の確認になるため、ここでは「押せる」「押せない」「分からない」までで十分です。

それぞれの記録は、次のような形で役に立ちます。

残すもの分かること
実機のスクリーンショットお客様が見た状態を共有できる
ページのURLや名前修正の範囲が絞り込める
操作できるかどうか見た目の問題か操作の問題かが分かる

混同しやすい症状との切り分け

スマートフォンの表示トラブルは、別の原因による不具合と混同されることがあります。相談内容がずれると確認すべき箇所も変わるため、次の表で整理しておきます。

起きている状態本記事との違い
画面が真っ白になる表示自体が止まっている別の不具合
警告が出て開けないSSL証明書やドメインに関わる問題
掲載内容が古いままである更新運用の問題であり表示崩れではない
問い合わせが届かない送信後のメール設定に関わる問題

本記事で扱っているのは、サイトは開くが、レイアウトや操作だけが崩れている状態です。

フォームが押しにくい、見切れているという症状はここに含まれますが、送信した内容が届いているかどうかは別の確認になります。

注意点|自分で触る前に確認しておきたいこと

原因らしきものが思い当たると、その場で設定を変更したくなります。ただし、確認の準備が整わないまま操作を加えると、状況がさらに分かりにくくなることがあります。

  • バックアップがない状態で、テーマの変更やプラグインの停止を行わない
  • パソコンのブラウザ幅を狭める確認だけで、直ったと判断しない
  • 複数ページの修正を同時に進めず、指摘のあった箇所から確認する
  • 修正を加えた場合は、いつ何を変更したかを記録しておく

特に、パソコンの開発者ツールだけで判断するのは避けてください。おおよその崩れは再現できますが、タップしたときの押しやすさや実際の文字の見え方までは分かりません。

かつて公開されていたGoogleの「モバイルフレンドリーテスト」および Search Console の「モバイルユーザビリティ」レポートは、2023年12月1日をもって提供が終了しています。現在は Chrome の Lighthouse や PageSpeed Insights などで確認する方法が一般的です。

ただし、ツールの結果は合否を証明するためのものではありません。実際に指摘を受けた画面を記録するほうが、相談の場面では役立ちます。

制作会社や運用窓口へ渡す情報|短いメモで十分です

管理画面に入れない、設定の名称が分からない、触るとさらに崩れそうで不安がある。そうした場合は、自分で操作しないという判断も適切です。

放置するという意味ではなく、作り直しの見積もりを取る前に、現状を短いメモで伝えるという進め方になります。

相談時に伝えたい項目
  • いつ、誰から指摘があったか(社内かお客様か)
  • 対象のページ(URLまたはページ名)
  • 実機のスクリーンショット(可能であれば複数枚)
  • パソコンでは問題なく表示されるかどうか
  • 押せるものと押せないものの区別
  • ドメイン名と、制作や運用の窓口(分かる範囲で)

あわせて、今日確認できたことと、確認できなかったことを分けて書き添えてください。分からない部分を正直に伝えたほうが、相手の初動は早くなります。

費用は、特定ページの表示調整で収まる場合から、スマートフォン利用を前提とした作り直しまで幅があります。

範囲が決まらないうちに金額だけを比較しても判断材料になりにくいため、まずは実機の画面を見てもらう流れをおすすめします。

よくある質問

スマホの表示崩れは、必ずサイトの作り直しが必要になりますか

必ずしもそうではありません。特定のページだけで起きている場合や、画像や表のはみ出しが原因の場合は、部分的な調整で解消することもあります。範囲は実機の画面を確認してから判断するほうが確実です。

指摘を受けた機種と違うスマホで確認しても意味はありますか

意味があります。手元の機種でも同じ症状が出れば、機種固有の問題ではない可能性が高まります。再現しない場合も、その情報自体が原因を絞り込む手がかりになります。

スクリーンショットは何枚くらい残せばよいですか

1枚でも相談は進みますが、トップページ、指摘のあったページ、問い合わせページの3枚程度あると範囲の見当がつきます。横にはみ出している場合は、スクロールした状態も残しておくと状況が伝わります。

制作会社と連絡が取れない場合はどうすればよいですか

まず3点の記録を残したうえで、別の窓口に相談する準備を進めてください。ドメインやサーバーの契約情報、管理画面のログイン情報が分かる資料をあわせて用意しておくと、引き継ぎの相談がしやすくなります。

まとめ

スマートフォンの表示崩れは、パソコンでの確認だけでは気づきにくいトラブルです。本記事の要点を整理します。

  • 先に決めるのは作り直しの可否ではなく、当日中に残す3点の記録
  • 実機の画面、対象ページ、操作の可否という順で確認する
  • 真っ白、警告、内容の古さ、送信後の不具合とは切り分ける
  • 自分で触らない場合は、見積もりより先に短いメモを渡す

まずは、指摘のあったページを手元のスマートフォンで開き、1枚スクリーンショットを残すところから始めてみてください。

画面に名前が付くと、次に相談すべき相手も決まりやすくなります。

ホームページの表示確認や更新運用の窓口についてお困りの場合は、アドメディアでもご相談を承っております。現状の画面をお手元にご用意いただけますと、対応範囲のご案内がより具体的になります。

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